人間、単純な方が幸せかもしれない。

理由もなく、憂鬱な朝だった。
無気力で、身支度する気力もない。
こういう時、音楽で元気になれる人はまだいい。
日本語の歌は重いだけだし、洋楽を選ぶ気力はとうになくしている。
当然、大好きなフュージョンも。
しかし。
単細胞な私はミーハーでもある。
半ば習慣となった、某事務所の公式アプリ。
そこで見つけた新着情報が私を元気にする。
それは「新着写真発売開始」といった内容。
そう、新しい写真が公式ショップに入荷されたのだ。
その瞬間、世の中が薔薇色に見えたね。(おい!)
仕事帰りに立ち寄れると思っただけで、ワクワクしてくる。
興味のない人には馬鹿馬鹿しい話であるが、それで気力が戻るならば悪くない話だ。
ミーハーで何が悪い。
ちゃんと自制心を持っていれば、他人に迷惑をかけることもないのだ。
(ついでに、我が国の経済を活発にする) ← ちょっと無理があるか。


一方で、こんなことを思う自分がいる。
無意識のうちに「自分好みの男性像」を重ね合わせ、そこからズレることに苛立ちさえ覚えることの傲慢さ!
それがファン心理といわれたところで正当化は出来ないし、第一相手に失礼だろう。
まさか名声と引き換えにプライバシーを差し出せともいえず、それ以前にファンが一方的に描いた「王子様像」(とは限らないけど)を裏切らないようにしろとは誰にもいえない筈だ。
けれど、現実はどうだ?
まともな事務所であればイメージ構築に力を注ぐだろうし、商品であるタレント(アーティスト等も含む)にもそれを要求するだろう。
一ファンである私達だって同罪だ。
自分達の幻想を打ち砕くスキャンダルが飛び込めば激しく憤るし、タレント失格だと罵ることもあろう。
同じことが自身に起きれば、パワハラだのセクハラだのと喚き散らすだろうに。
情けない話である。


勿論、私には私なりの幻想があり、その幻想が好きだからこそその人のファンでいる。
申し訳ないな、商品化しているな…と思いながらも、その人の存在に生きる気力を与えてもらっている。
その対価としてCDを買い、Blu-rayを買い、掲載された雑誌を買う。
踊らされているとわかっていても、そこから抜け出せずに。
いや、結果的に元気になるなら踊らされるのも悪くないか。
うしろめたい気持ちが消えることは決してないだろうけど。