偏見ではあるが

数日前の話。
地下鉄で移動中に見かけた人は、身体のあちらこちらに入れ墨を入れている人だった。
年齢は二十代前半、ダンスを生業としているような風貌だった。
少なくとも、接客業や普通の会社員でないことは確か。
視線の先に見える入れ墨を見た瞬間、私は関わりたくないと思った。
どんなに知的で、そして魅力的な人であったとしても。
無論、若気の至りということは考えられる。
完全に消し去れないことも知っている。
それでも、人目に晒す形で入れ墨を見せる人を受け容れるだけの度量は私にはない。
目に入らぬよう配慮出来る人ならその限りではないだろうけど。
それが、他者に与える印象というものだ。
残念ながら、経験しないとわからないことも世の中にはある。
人によっては、私の心の狭さを笑い飛ばすことだろう。
たかが入れ墨(いや、彼等はきっとタトゥと言い張るだろう)ぐらいで、心が狭い。
貴方のような人とはこちらこそ関わりたくない、と。
そのことについては言うべき言葉はない。
そもそも価値観が異なる訳だし、これが偏見だと言われればきっとそうなのだから。
けれど、一度感じた違和感は消えることはないし、彼等に対する嫌悪感も無くなることはないだろう。
それが私の価値観だ。


ところで、私は少数派なのだろうか。
頭の固い、愚か者なのだろうか。
どちらであっても、私の気持ちが変わることはない。